手のはなし０２

手のはなし

森竹高裕

手のした仕事は何だろう　

時　数　 2 / 16
活動名　「手のした仕事は何だろう」
ねらい：朝起きてから学校にくるまでの間に手はさまざまな仕事をしていることに気づき，手がなかったらそれらの仕事をどうやるのかを体験してみる。

展　開

教師の働きかけと予想される子供の現れ	子供を支える手だて
	・プリントを配り，プリントをもとに授業を進めていく。　　　　　　　　　　　　　　・細かな手の仕事までくまなく捜してほしい　　　　　　　　　　・手がした仕事について，プリントに書き込んでいく。　　　　　　　　　　　　　　　・何をどうしたの形で記入する。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・手を使わないでは学校にくることさえ大変であることに気づいてほしい。
絵を見てみよう。手はどんな仕事をしていますか。
・目　　　を　こする　　・ドア　を　あける　　　　　・歯　　　を　みがく　　・新聞　を　折る　　　　　　・ボタン　を　はめる　　・猫　　を　だく　　　　　　・顔　　　を　あらう　　・くつ　を　はく　　　　　　・ごはん　を　たべる　　・手　　を　ふる
朝起きて学校にくるまでに手のした仕事には何があるだろう。プリントに書き出してみよう。
・布団　　を　たたんだ　　　・歯　　を　みがいた　　　・くつ　　を　はいた　　　　　・新聞　を　わたした　　　・ごはん　を　食べた　　　　・鼻　　を　つまんだ　　　・リモコンを　もった　　　　　・はし　を　もった
手がない国にいって，学校までこよう。
＜帽子を被る＞　　・足で蹴り上げる　　　　・壁で支えたよ　　　　　　　　　＜カバンの支度＞　・足の指でつまむ　　・うまく入らない＜ＴＶのスイッチ＞　・口で押す　・舌をつかったよ　・局を変えれない

考　察

　第２時は，プリントをもとに朝，手のする仕事を考えていった。まず手のする仕事を　絵で書いてあるプリントを配り，絵の中から手のする仕事を見つけた。このプリントを単純に見るだけでは，１１の仕事しか見つけることはできない。しかし絵をよく見ていくと，一つの絵の中に実に様々な仕事が隠されていることが分かる。そこで子供たちに秘密捜しをするような気持ちを持たせ，手の仕事を捜させた。すると，一人の子供が平均３０～４０ほどの仕事を見つけ出した。一番多かった子供は８４もの仕事を見つけることができた。これによってさらに手の仕事を詳しく見ることができたのではないかと思う。

　つぎに自分が朝起きてから学校に来るまでの仕事を思い出し，それらをプリントの書き込んだ。それらをもとに「もう一度手なしの国へいってみよう」と呼びかけ自分ができそうな仕事を手を使わないでしてみた。子供たちは，鞄にノートや教科書を入れようとしたり，帽子をかぶろうとしはじめた。足や口を使い何とか仕事をこなすことはできるのだが，時間がかかるのである。手を遣ったほうが時間は圧倒的に早いことを感じたのではないだろうか。