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夢の花

森竹高裕

みなさんとした「夢の花」という授業を忘れることができません。「あなたの夢は何ですか？」と尋ねたときに、たくさんの人が将来の夢を語りましたね。夢を聞かせてくれたことも嬉しかったですが、それよりも、誰一人友達の夢を冷やかしたり馬鹿にしたりしなかったことが心に残っています。「うんうん」とか「おぉっ」と話し合えたことを覚えています。何とも温かく幸せな気持ちになりました。どうか自分の夢を大切にする人であって下さい。

夢というのは、ある日突然見つかるものではありません。日々の生活を大切にする中で、夢は自然に見つかるものです。また夢は、ある日突然かなうものでもありません。夢を自分一人の胸の中にしまっておいても、決してかなうものではないのです。

私はある尼さんの言葉を時々思い出します。それは「人は死ぬ瞬間まで変わり続けることができる」というものです。これを聞くと勇気がわいてくるのです。昨日までの自分を捨て、新しい自分になれそうな気がするのです。

同時にまた、変わり続けるというのは何と厳しい言葉だろう、とも思います。「満足できる学校生活を送らせたい」「いい授業をしたい」と私も変わり続けています。新しい自分、よりよい自分に変わっていくことは、大変エネルギーを必要とするのです。

「これくらいでいいや」「こんなものだろう」と思ったとたんに、人の進歩は止まります。止まるどころか、悪い方に変わっていきます。私はそれが恐ろしいのです。

夢を見つけることも新しい自分に変わることも、毎日の生活を豊かで充実したものにするところから始まります。みなさんが、夢いっぱいの人生を歩めるよう祈っています。一年間ありがとう。みなさんに出逢えて本当に嬉しかった。