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君たちと初めて出逢った日、私は黒板いっぱいにこんなことを書きました。「先生は、君たちの決意がくじけないで実現できるように援助するつもりです。期待を裏切らないように努力するつもりです」と。やわらかな君たちの心に感動を刻みこみたいと努めました。一緒に過ごした２年間で、やわらかな心にいくつの感動を刻み込めたことでしょう。
社会に出ると、学校の勉強はあまり関係ありません。私がこんなことを言うのは変に思うかもしれませんが、つくづくそう思います。というのも、自分の好きなことを見つけてそれに向かって努力することにかなうものはないからです。努力に勝る才能はないのです。一流と言われている人を見てごらんなさい。そのことが好き好きでたまらないといった人たちばかりです。
そんなことを言われても、自分はまだ何が好きなのか、何に興味を持っているのかわからないことでしょう。でも、いつの日か本当にしたいことを見つけるときがきます。人はそれを夢と呼びます。夢は突然に見つかるわけではありません。自分を大切にしていく中で夢は見つかっていくものです。自分を大切にすること、その意気込みがあることが、自分の夢を見つけるきっかけになるのです。
今まさに、君たちはあかるい青春の橋を渡ろうとしています。橋の向こうに何があるのか、きっとまぶしくてよく見えないことでしょう。私もいくつかの橋を渡ってきました。いつも心ときめかせ、急いでかけて渡りました。君たちも急いで渡るのかな。向こう岸から聞こえるあの呼び声にひかれて。
ご卒業おめでとうございます。すばらしい２年間をありがとう。君たちと出逢えて本当に嬉しかった。