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関ヶ原の戦い

戦国時代をシミュレーションで知る

森竹高裕

　混乱した戦国時代を役割演技を取り入れて、天下統一までの様子をシミュレーションをしながら学んだ。初めはたった一人の名もなき侍から始まり、戦（ジャンケン）を重ねて、家来や物資を増やし、３人以上になったら殿様となり城を持つことができる。勝った負けたを繰り返しながら、天下分け目の関ヶ原を変える。
　さぁ、天下を取る誰だろうか。概略を説明すると、元気のいい男の子が「ようし、天下を取ってやる」と、うなるような叫び声をあげた。

ルール
１．戦いはジャンケン。グーチョキパーのカードを各１枚ずつ出しあう。勝ったら、負けた者を家来として従える。勝負のついたときに使ったカードは場に捨てる。あいこの場合、そのカードはまた使える。
２．勢力が３人以上になったら城を持てる。机で二段重ねの城を作ってもいい。この時点で、城持ちの戦国大名。家来から「殿」と呼んでもらえる。
３．戦国大名同士の戦いでもジャンケンカードを使う。何を出すかは殿が決め、家来に戦わせる。
４．戦に勝ったら、相手から戦利品として何か一つ得ることができる。
　　(１) 領土：机　(２) 武器：ジャンケンカード　(３) 家来：友達
５．状況が不利になって勝ち目がなくなってきたら、どこかの家来になってもいい。　

　まずはジャンケンカードを配って、名もなき侍から始めた。

今からジャンケンをして、天下統一を目指します。このクラスで天下をとるのは誰でしょう。

　こう話をするとやる気満々である。ルールを説明して一斉にジャンケン大会である。勝った負けたりを繰り返して大騒ぎだ。３人組ができると、城を次々と築き始めた。机を二段重ねにするとそれらしく見えるからあら不思議。

　クラスの様子は「ものすごくうるさかった」「メチャメチャな状態」であった。きっと、戦国時代もこんな世の中だっただろう。人数の関係で３人以上のグループができない子たちがいた。

今、どの国に入っていない名もなき侍にこの先勝ち目があるでしょうか。（ない、との声）では、こうした人たちはどうしたと思いますか？　

　・どこかの国に入る。
　・何もしない。（農民になる）
　・無理でも戦う。
などの考えが出され、結局この二人は友達の殿を頼って家来になった。一時シュミレーションをストップさせ、このころの有力大名は、信長・家康・秀吉・武田がいたことを確認した。

これからは戦国大名同士の戦いです。勝ったら、領土・武器・家来のどれかを手に入れるか作戦を立てなさい。

　ジャンケンカードでグーチョキパーに偏りのあるところは「武器を手に入れよう」、人数が少ない所は「家来を増やそう」などと、それぞれ戦術を考えていた。

　さあ今度は戦国大名同士の戦いである。城は４つある。家来を従えて、殿はグーチョキパーの指示を出した。取ったり取られたりをしていくうちにやがて大きな二大勢力ができた。（このとき、教師は大きな二大勢力ができるように指示や援助をして回る）

資料集を見てみよう。今「関ヶ原の戦い」ところです。人数の多かったのが、西軍の石田三成、少なかったのが東軍の徳川家康。このクラスでいうと、西軍がＡさんで東軍がＢくんです。さあどちらか勝つでしょう

　東軍西軍とも一列に並び、今度は勝ち抜きジャンケンである。全員が負けてしまったら、負けとした。一戦ごとに盛り上がる。しかし多勢に無勢。少ない東軍が負けてしまった。「人数が少ないから無理だよ」という不満の声があがる。

今は西軍が勝ちましたが、歴史では人数の少ない東軍の家康が勝ちました。どうして人数の少ない家康が勝てたと思いますか。

　・戦い方を工夫したから
　・武器が違ったから
　・裏切り？

　この時は西軍の裏切りによって、徳川が天下統一したことを資料集を使って確かめた。確認後に、もう一度東軍西軍で大ジャンケン大会となった。