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静岡県の人々のくらし１

茶畑の写真を見て気づくこと

森竹高裕

「わたしたちの県」の学習では、特色ある各地の様子を取り上げて学習する。自然・産業・農作物など、そこで暮らす人々の生活について学ぶ。人々の暮らしの工夫、願い、まちの移り変わりなどを自分たちの地域と比べることで、人々の暮らしへの関心を持つのが主な狙いである。
授業では２枚の写あ真を見ることから始めた。

この写真に写っているものは何ですか（「茶畑」の返事）この写真は日本の中のどこだろう？

「日本中なの？」という声があったが、茶所＝静岡を知っているので、県内を中心に探していった。地図帳とにらめこうしていると特産品のマークが見つかる。こんな候補地をあげた。
牧之原、掛川、川根、本川根、島田、相良、富士宮、榛原、菊川、鹿児島県、愛知県碧南、静岡

　候補地があがったところで、場所を特定していった。

この写真はどこなのか、地図帳や資料集、お茶のパンフレットを調べて証拠を見つけよう。

　場所の特定は班の人半分と協力しながらおこなった。まず写真の場所はどこなのか場所を絞り込み、４人の考えがまとまったら、私に耳打ちをする。次に様々な資料を使って、その場所の証拠さがしをした。
４つの班とも場所は〈牧之原〉という意見であった。理由は

〈牧之原〉

• お茶のパンフレットの写真と黒板の写真が似ている。防霜ファンのあ　　る数が同じ。
• 黒板の写真とパンフレットの写真が左右反対になっているし、茶畑が広いところにあるから牧之原だと思う。
• 扇風機（ファン）も一緒のが写っているし、まちも景色がちょっと似ている。
• お茶のパンフレットには写真と黒板や写真がよく似ている。
• 地図帳の色のところ（等高線による色の違い）を見ると牧之原は６００ｍ以下のところになっている。写真を見るとお茶が低い山のところ　　にあるから。写真から海が見えるし、地図帳でも海が近い。
• 東京タワーみたいなの（送電線）がお茶のパンフレットに３本あって、黒板の写真でも見にくいけれど３本あった。
• 写真に写っている山の形が、資料集の牧之原の写真と似ている。
• 「私たちの静岡県（資料集）」を見ると、牧之原のお茶作りのことが書いてあって、写真の平らな場所が似ているから。

　写真、地図帳、資料集と子どもたちはいつもの情報を見つけていった。一見同じように見えても、よく見ると違いがあることに気づく。送電線や等高線など私の気づかないところに気付いた子もいて感心させられた。