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ステキな大人になるために（二分の一成人式をしよう）５

１０歳の心の地図を書こう

森竹高裕

　心は目には見えない。絵に描けるものでもない。確かにあるのだけれど、実態のない心を見つめ直すことで、自分をよく知ってほしい、自分のことを好きになってほしいと願いこんな授業をおこなった。
「普段、自分の心は目に見えないですね。自分の心はどんな心か知ってみたいですか？」
こう問いかけると「うん」という返事があった。

　そこで「心の地図」を描くことを呼びかけた。

今日は自分の心のことをよく知る勉強をしまそう。プリントのハートマークに、今自分が思っていることや感じていることを書いてみましょう。たくさん思っていることは大きく、ちょっとだけのことは小さく書きましょう。

「えーっ？」という声もあったが、子どもたちはなんだか楽しげに心の中を書いていった。心がすぐにいっぱいになった子、なかなかいっぱいにならない子といろいろだった。
　やり方は単純だが、描き上がったものを俯瞰してみると、その子なりのその子らしい心を描いている。子どもたちはどんなことを書いたのだろう。
　・家族友だちと仲よくしたい。なわとびがうまくなりたい。
　・モテモテになりたい。男になりたい。魔法使いになりたい。
　・素敵な大人になりたい。友だちと仲よくしていっぱい作りたい。
　・お母さんから小さいおんなの赤ちゃんが生まれてほしい。頭がよくなりたい。
　・二分の一成人式でいい式にしたい。いい大人になる。勉強を好きになりたい。
　・お城に住みたい。友だちとカフェを開きたい。

　ある程度心の地図が書けたところで見せ合った。

友だちと「心の地図」を見せ合おう。心の地図を書いてどんなことを思いましたか？　

　・ぼくの心は「サッカー選手になりたい」っていう気持ちが大きかった。
　・夢に向かってがんばりたいと思った。
　・みんな私と違うことが書いてあって「そうだなぁ」「これもいいなぁ」と思うものもあったけれど、私はここに書いたのがいいと思った。
　・将来の夢に向かって努力を続けたいと思う。