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長さ

マラソンにまつわるお話あれこれ

森竹高裕

　長さの学習でＫｍについて学んだ。このＫｍを取り上げ、いろいろな視点で考えてみた。今年はオリンピックの年なので、マラソンを題材に取り上げた。

今年はオリンピックがあるけれど、どこであるか知っていますか？

　よくわからなかったようなので、ギリシャの地図を配りアテネを探した。
「オリンピックの陸上で日本がメダルを取れそうな種目があるんだけれどわかりますか」
「マラソン？」
　ある子が小さな声で呟いた。男女ともにメダルの可能性があることを話してから、

マラソンではどのくらいの距離を走るでしょう。　

　距離についても５０Ｋｍ、３０Ｋｍという声があがっていたので、マラソンでは４２.１９５Ｋｍ走ることを教えた。

４２.１９５Ｋｍは、何Ｋｍ何ｍと同じだと言えるでしょうか？　

　１Ｋｍ＝1000ｍであることを確かめると、４２.１９５Ｋｍ＝４２Ｋｍ１９５ｍであることがすぐにわかった。思わず「すごく半端だ」の声が出た。
　そこでマラソンの由来や距離にまつわるエピソードを紹介した。

地図の中から「マラトン」という場所を探しましょう。マラソンは戦争の勝利を知らせるためにマラトンという町から走った兵隊がアテネに着いたときに死んでしまった、という話があります。

　０.１９５Ｋｍの半端な数字については、諸説あるようだが、イギリス王室の話を紹介した。

４２.１９５Ｋｍは、静岡からだとどのあたりまでになるでしょうか？

　西は掛川、東は沼津まであたりでなることを教えるとびっくりしていた。次に

この４２.１９５Ｋｍ、日本ではどうやって距離をはかっているでしょうか。

　・自動車　　　　　　　　　　・自転車やオートバイ
　・ころころ（距離測定器）　　・５０ｍずつ巻き尺で測る。

　４つの考えがなされた。正解を予想させると〈自動車〉が１２人と圧倒的に多かった。正解は〈５０ｍずつ巻き尺で測る〉である。考えを変えて予想したＣさんはとても残念がっていた。国際大会では自転車を使って測定するそうだ。

　次にその測定の仕方を考えてみた。

長さを測るときには、道の端から３０cmだけ離して５０ｍのワイヤーを置いて測ります。では図のように曲がった道のときは、道のどこにワイヤーを置いて距離を測るでしょう。

　４つの考えが出された。

　正しくは、できるだけ直線になるように道の端と端を結んだ線にすることを教えた。

授業の感想を書こう。

• マラソンとマラトンはとても似ていて面白い。楽しい勉強でした。早く帰ってお母さんたちに教えてあげたいです。楽しかった。
• 楽しくてどこに巻き尺を置くかが面白かった。戦争のお話を聞いて勝ったことを知らせるのに走ったら疲れて死んじゃったお話でした。
• マラソンはこんなにすごい話があるなんて知らなかった。４２.１９５Ｋｍを巻尺で測るなんてすごかった。