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インゲンの命のもとは、デンプンによって芽を出す。メダカの命のもとは栄養の袋によって子メダカになった。ではヒトの命のもとは何によって、赤ちゃんになったのであろう。
との問いに対し、全員が
・お母さんのへその緒 と答えた。
今回は、このへその緒についても少し詳しく考えてみることにした。「お母さんのへその緒と赤ちゃんのへその緒はつながっている」という発言があったので
と問うと〈つながっている〉３６人 〈つながっていない〉１人
〈つながっていない〉１人
・なんとなくそう思う
と 少し心細い様子である。一方の子たちは
〈つながっている〉３６人
・つながっていて、いとこ・きょうだい・家族などどちらかの血液が優先してＢ型などになっている。
・お母さんの血液が赤ちゃんの体の中を流れている。
・多分血液は赤ちゃんがもともとあって、栄養だけもらっているのかもしれない。
そこで血液型について尋ねてみることにした。
「自分とお母さんの血液型は同じですか？ 違いますか？」
〈同じ〉が２／３〈違う〉１／３といったところだろうか？ 親子でも必ずしも血液型が同じとは限らないことを確認してから、こう尋ねた。
どうも子どもたちは、赤ちゃんのへその緒がお母さんのおへそと直接つながっていることで、血液が循環している考えているようだ。
しかし、親子でも血液型は必ずしも一致しないという事実。子どもたちは〈流れている〉１２人〈流れていない〉２１人と考えた。その理由を自由に情報交換などに尋ねてみた。
〈流れている〉１２人→１１人
・赤ちゃんが生まれるときに赤ちゃんには血がついているから。
・もし血が流れていなかったら、赤ちゃんは血がなくて生まれてくるから。
・お母さんと似ている人は血が流れている。お母さんと違ってお父さんと同じだったら、お父さんに似ている。
〈流れていない〉２１人→２５人
・へその緒からは栄養だけをもらっている。
・お母さんとは血液型が違うから、お母さんの血液は流れていないと思う。
自由な情報交換の中にこんなやりとりがあったので紹介した。
・もしお母さんの血がこなかったら赤ちゃんは血がなくなっちゃうじゃいか。
・何か作るのに、赤ちゃんは血も作っているんじゃないかな。
メダカの卵などにも、お母さんから血液をもらったりしていなかった。卵の中に小さな赤い点が見つかって、よく見るとその赤い点はピクピクと動いていた。メダカは自分で血液を作っていたのだ。
また、こんな意見も出た。
・赤ちゃんのもとの中に、血が入っていると思う。
まさしく遺伝子の考え方である。こうして多くの子が〈お母さんの血液が赤ちゃんの体の中を流れていない〉と予想したところで、へその緒と胎盤のしくみについて説明をした。赤ちゃんは扇のように広げた胎盤から栄養を受け取り、おしっこやうんちなどの老廃物を取り除いてもらう。その自然の仕組みの素晴らしさを感じるには見られない。こうした仕組みがあるようなビデオ（「驚異の小宇宙人体」（ＮＨＫ）」見て理解を深めた。