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４年理科「ものの体積と温度」３

噴水が起きるのに水は関係するか？

森竹高裕

ペットボトルを使った噴水実験で十分楽しむことができた。ワーワーキャーキャー遊びながらも、子どもたちはその不思議さを感じていた。この不思議さが科学の芽になる。まず、前回の実験を振り返った。

噴水の実験をして、わかったこと・思ったこと・考えたこと。

• どうして噴水みたいに水が出るのか。
• お湯じゃないと出てこない。
• 熱いお湯をかけると水が出る。水をかけてもペットボトルの水が出てこない。
• 水はペットボトルに３分の１くらいじゃないとダメなのか？（ペットボトルの水の量）上の方からお湯をかけるとよく出る。
• ペットボトルの水を熱くして、かけるのを冷たい水したらどうなるのか？
• かけるのはお湯でダメなのか？
• 噴水をもっと大きくしたい。
• 下のたらいにお湯を入れたら水が出るのか（ペットボトルにはお湯をかけない）
• 熱が水を押していると思った。
• お湯をかけるとペットボトルの中の空気が膨らむ。
• ペットボトルを押すと水が逃げたがるから、水が出る。
• 水を入れて熱いお湯をかけると、水が飛ぶ。

一つずつ聞いてきますから、自分と同じものがノートに書いてあったら手をあげて下さい。

何人くらいが同じ考えを書いたのかそれぞれ確かめてと、ほぼ全員が

• どうして噴水みたいに水が出るのか？

と考えていた。そこでこのことを学習の問題とした。

黒板を見ると〈熱〉という言葉がたくさん出てくるんだけれど、噴水と熱が関係あると思う？

こっくりとうなずき「うん、関係あると思う」の返事。さらに詳しく黒板を見ていき、水・空気という言葉があることに気づかせた。

噴水が出るのは、水と空気のどちらが関係していると思いますか？

こう問うと多くの子が　〈空気〉　と答えた。
そこでまず、賛成者の少なかった　〈水〉　から確かめることにした。

熱と水が関係しているかしていないか調べる方法を考えよう。

子どもたちが考えた主な方法は
Ａ．ペットボトルに水を全部入れてみる。
Ｂ．ペットボトルの水を３分の１ではなくて、３分の２に増やす。
Ｃ．ペットボトルの蓋をしめてみる。
Ｄ．お湯の温度を高くする。

いろいろ試して気がついたことは　〈水が関係していない〉　ということであった。

• 水の量を増やしても、水はあまり飛ばないから、水とお湯は関係ないことことがわかる。
• 水の量を増やして、お湯をかけたら水は飛ばなかったから、熱と水は関係ない。
• 水は関係ない。空気が関係する。
• 関係していない。
• 水を増やしても、噴水ができた。満タンに水を入れたら出なかった。
• 水が少しなら普通に出たけれど、水をもっと多く入れたら満タンで水が出なかった。空気が少しでも出た。

考えが書けたところで、小さな授業をしてみましょう。
噴水が出るのは、水のせいかどうかを班の人で話し合った。

〈水は関係ない〉

• ペットボトルの中の空気が熱によって膨らみ、水は居場所が無くなって外へ出てくる。
• ペットボトルを手で押すと水が出るように、熱で空気が押されて出てきてしまう。中にお湯を入れただけでも出てきたから水は関係ない。
• ペットボトルにいっぱい水を入れてお湯をかけたら、水はあまり飛ばなかったから水は関係ない。
• 水なしで空気だけでやってみたら、空気が出た。水は関係ない。
• ペットボトルを押すと空気が押されて水の逃げ場が無くなって水が出るから水は関係ない。
• ペットボトルを押すのと同じで、熱で空気が押されて水が出た。水は関係ない。
• お湯と水を反対にして、お水をかけたら出てこなかった。

このように噴水が出ることに水は関係ないことが話し合われた。