シリウス/ 国語 / 社会 / 算数 / 理科 / 生活 / 音楽 / 図工 / 体育 / 道徳 / 学活 / 特活 / 総合

４年「月の動き」１

月はいくつあるか？

森竹高裕

月は太陽と違って、子どもが理解しにくい単元である。それは、形・見える方角・月の出没など、毎日少しずつ変化するからである。また観察も天候に左右されるため難しい部分がある。まずはじめに

知っている月の形を書いてみよう。

こう尋ねると

（図）

このような９つの月が描かれた。黒板を見ながら、どの形の月をよく見るか尋ねた。満月がいちばんよく見ていると支持された。

たくさんの月が出ましたね。いったい月は何個あるでしょう？

こう尋ねると　〈月は一つ〉　〈月はいくつもある〉　両方の考え方された。このあたりが４年生の面白いところである。意見を聞いていた。

〈月はいくつもある〉　６人

• 僕は赤い月を見たことがある。色の違う月があるかもしれない。
• テレビで、宇宙には光っているものがいっぱいあるといっていたから。
• 宇宙はまだ謎のことが多いから。
• いろんな形があるから。
• 宇宙にはたくさんの星があるのと同じように、たくさんの月があると思う。

〈月は一つ〉　２８人

• 月は太陽に影にされると聞いたことがある。
• 月は雲で隠されたりしているから月は一つ。
• テレビで太陽の光を地球が遮って月が変な形になるといっていた。
• 月に太陽光にあたって光っているらしい。

このようにいろいろな意見が出されたが、どちらもいま一つ確信が持てないようである。「本当に月は一つかな？木星には大きな月（ガリレオ４衛星）が４つあるし、土星には小さな月も入れて、１０個以上の月があることがわかっています」と問いかけると「うーん…」とまたまた考え込んでしまった。そこで

月は本当は何個なのか、家の人にも聞いてみよう。

呼びかけた。さて翌日、月のことを尋ねたかどうか聞いてみると、４人が家の人に尋ねてきた。このやる気を褒めつつ、教えてもらったことを発表してもらった。

• 月は一つしかない。もしたくさんあれば何個も見える、と言われた。
• 一個だけだと言われた。
• お前バカだねと言われた。

月は１個しかないこと、月の形はいろいろあるけれど模様が（クレーター、月のウサギなど）同じだから、１個と言えることを説明した。次に

テレビや漫画で見たことがあるお月さまの形を書いてみよう。

たくさんの月が出されたが、この中で問題になったのが、下弦の月・セーラームーン型・赤い月であった。どれもありそうでもありなさそうでもある。そこで

後ろの黒板に月の絵を貼っておきますから、この形の月を見かけたら、月の下に自分の名前を書きましょう。

と観察を促した。後ろの黒板に、何種類かの月を貼っておき、見かけた月にはサインをすることにした。こうして本物の月の形が絞られていくことになる。