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イラストシールをはって作文を豊かに

目で見てわかる作文指導

森竹高裕

子どもの作文を読んでいておもしろいなあ、と思うのは次のようなものである。

１．会話文が混じっていること
２．色が鮮明に表現されていること
３．音、においが書き込まれていること
４．時刻の移り変わりがはっきりと分かること
５．事実が虫めがねを通したようにくっきり見えること
６．心の中が表されていること
７．手ざわりが表現されていること

この１〜７の視点を具体化する手だてとして、イラストシールを使うことにした。シールには、目・耳・鼻・口・手の絵が描かれているものを用意した。

自分の作文を読み返しなさい。目・耳・鼻・口・手に関係するところがあったらイラストシールを貼りましょう。

と指示すると、大喜びでシールを貼りだした。あっという間にシールを使い切ってしまう子、一方なかなかシールを貼るところがない子がいた。

中にはシールの全種類を使って人間を完成させた子がいた。これを見ると「なるほど、作文というものはからだ全体で感じたことを表現するのだな」
と思えてくる。

子どもは自分で作文の善し悪しをなかなか見分けることができない。イラストシールを貼って、何を書いたらよい作文になるのか気づくことができた。