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サクラソウとトラマルハナバチ５

二つのかたまりに分ける

森竹高裕

　１段落は［問題の提示］１０段落は［まとめ］であった。この説明文は「サクラソウの受粉」と「トラマルハナバチの一生」について書かれている。２段落からどこまでがサクラソウの話しで、どこから９段落までがトラマルハナバチの話かを検討した。

２段落から９段落まで大きな二つのかたまりに分けよう。

　子どもたちの最初の予想をみると、全員が７段落の前後で分かれていた。
〈７段落は前のかたまりの仲間〉１１人
〈７段落は後のかたまりの仲間〉１９人

　一読したとき、この７段落は、どちらの仲間に入るのか分かりにくいのである。

■文章が入る

　まずキーとなる第７段落を、子どもたちはどんな紙芝居にしたのか数人の子に紹介してもらった。紙芝居の絵として［サクラソウ］［トラマルハナバチ］［？マーク］などの絵があった。

　班ごとに７段落の紙芝居を見せあったあと文章を元に検討していた。

７段落はかたまりの前（２〜７段落）なのか、後ろ（７〜９段落）か考えてみよう。　

〈７段落はかたまりの前〉１４人→６人

• ７段落には“深くかかわっていることがわかりました”とあって「仲立ち」を調べてみました。トラマルハナバチはサクラソウの世話をしているから前に入る。
• ７段落は疑問を言ってる文なので〈前〉トラマルハナバチについての疑問だから。

〈７段落は後のかたまり〉１７人→２５人

• ２段落に、“まずサクラソウの受粉の仕組みを考えてみましょう”とあって、ずっとサクラソウについて書かれている。次に７段落に“次にそれを考えてみましょう”とあって、同じ“考えてみましょう”があるから
• ６段落に“のです”があって“のです”はまとめている言葉だから。
• ６段落の初めにも“こうして”とあって“こうして”は話の終りのような言葉だから。
• ７段落からはトラマルハナバチの話が始まっているから、７段落は後ろ。
• ７段落には“わかりました”という言葉があって“わかりました”というのは、話の終りのときに使う言葉だから、このときにサクラソウの受粉の話は終わっている。

のように文章の中から、７段落が後のかたまりに入る証拠がたくさん見つかった。７段落は、大きな問い（サクラソウが絶滅しそうになったのはなぜでしょう）を受けた２つ目の小さな問いであることが確かめられた。