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千年の釘にいどむ１

古代の釘やヒノキのよさを体験しよう

森竹高裕

　千年釘やヒノキのよさについて、体験活動を取り入れた学習をおこなった。林コーポレーションの方を講師としてお招きし、３つの体験活動をおこない理解を深めた。

千年釘やヒノキのよさについて知ろう。

体験１　ヒノキの凹みは、元に戻るのか？

　１ｍの高さから鉄球を落とし、１０分ほど水につける。すると鉄球が当たって凹んだ部分はもとに戻っている。

体験２　千年の釘はなぜ抜けないのか？

　千年釘に見立てた木製バット（バットは先に向かって広がる台形の形）を４本のロープで引っ張る。一人はバットのグリップ部分を持つ、あとの４人はバットに結んだロープを逆方向に引っ張る。現代釘に見立てた手すり棒のような長方形（平行）の棒では、手すり棒はすぐに抜けてしまう。しかし、千年釘に見立てたバットを抜くことはできない。形の工夫により抜けにくくしていることが体験的に理解できる。

体験３　ヒノキとスギを比べてみよう（古代の人がヒノキを使った理由）

　ヒノキとスギの板を比べて、色・堅さ・手触り・臭い（切ってすぐ：ヒノキはとても臭い。そのために虫が寄りつかない）・木目の間隔などを比べる。ヒノキは木目の間隔が狭い。

	ヒノキ	ス　ギ
におい	ツーンとする。くさい。	別にくさくない。
重さ	スギより重かった。	ヒノキよりも軽い。
手ざわり	つるつる	ざらざら
色	はだ色	まん中の色が赤い

実験をしたり、お話を聞いてわかったこと・思ったこと。

• 釘を引っ張る実験で、ぼくは最初パッとすぐにはずれると思っていた　　んだけれど、実際にやってみると、力を入れても取らないことが分かりました。ヒノキの上に鉄の球を落としたら、すごくへこんだのに、水につけたら少しずつ戻っていくことがわかりました。
• ヒノキやスギの木を触ったり持ったりしたので、ヒノキとスギの木を比べることができてよかったです。スギの木はまん中が色が濃いことを初めて知りました。他にびっくりしたことは、今の釘はとても簡単に取れるからびっくりしました。これも自分たちが体験したので、とてもよく分かりました。
• 昔はこんなにも苦労していたんだなと思ったし、木に年があるなんて知りませんでした。私が見たスギやヒノキはかなりの大年寄りでびっくりしました。実験で木を圧縮したら元に戻るかをやってみたら、なんと元に戻ったのです。へこみも小さくなっていて、もうほとんど分かりませんでした。
• バット、手すりをひもで結んで取れるかをやりました。最初に試したのは、木製のバットでした。引っ張っても取れませんでした。いろいろなことを知ることができてよかったです

静岡新聞記事




自然遊び塾　平成18年度版　千年の釘にいどむ
http://jyukutyou.blog.ocn.ne.jp/asobijyuku/2006/07/18_ca80.html