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サクラソウとトラマルハナバチ４

筆者の言いたいこと

森竹高裕

　この説明文は、１段落：話題提示１→６段落：まとめ１、７段落：話題提示２→１０段落：まとめ２のような繰り返しになっている。この説明文で筆者の伝えたいことについて考えた。

この説明文には、まとめの段落が２つあります。６段落と１０段落では、どちらの方が大切だと思いますか。

　こう尋ねると、全員が〈１０段落〉と答えた。まとめの段落には、話題に対する答えが凝縮されていることを話してから

　「サクラソウとトラマルハナバチ」で筆者の鷲谷さんが一番述べたいことはなんだろう。

と要旨についてまとめた。「一番大切だと思う段落を参考にしながら書こう」と声をかけ、この説明文をまとめた。１０段落が一番大切だとわかっても、そのどこが大切なのかよく分からない子もいたので、さらに文を分解してみた。１０段落は次のようになっている。

１０段落
　�@サクラソウがタネを実らせるためには、トラマルハナバチがいなければなりません。
　�Aトラマルハナバチが生きていくためには、サクラソウはもちろん、その他の花々またネズミがいなければなりません。
　�Bこのように、生き物はみなつながり合っているのです。
　�Cつまり、サクラソウを絶滅から守るためには、サクラソウだけを保護するだけでは不十分です。
　�Dおたがいにつながり合っている生き物たちの全体を守っていかなければならないのです。

１０段落の中で、大切な文章は�@〜�Dのうちどれだと思いますか。文の初めを見て、まとめているような言葉を探してみよう。

「まとめているような言葉」という視点で見ると�Bこのように　�Cつまり　などの文があげられる。�Dも大切な文であることが分かったので、�B〜�D文が大切な文であることがわかった。

１０段落の�B〜�D文を参考にして、筆者の言いたいことをまとめてみよう

　要旨はまとめの段落にあり、その中でも大切な文にある、ということを子どもたちに捉えてほしいと思った。子どもたちは次のようにまとめた。

• みんなの命はつながり合わなければならない。イクラトラマルハナバチがサクラソウを必要にしても、サクラソウだけを保護するのはよくないということ。
• サクラソウを絶滅から守るためにはサクラソウを保護するだけでは不十分です。おたがいにつながりあっている生き物たちの全体を守っていかなければならない。
• お互いにつながりあっている生き物たちの全体を守っていかなければならない。
• 生き物はつながりあっている。だからサクラソウだけを育てるのは不十分。