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わらぐつの中の神様７

神様はどんなもので、どこにいるのだろう？

森竹高裕

　三の場面の学習に入った。時代は再び現代に戻り、おみつさんが誰だったのかの謎が解ける場面である。最初の書きこみで、神様のことについての疑問がたくさん出された。そこでその疑問を取り上げ考えてみることにした。

「神様」という言葉が三の場面では何回出てきますか？印をつけてみましょう。　

「神様」という言葉は全部で９つ。三の場面にはそのうち６つが出てくる。しかもそれらは４０段落に５つ集中しているのである。この４０段落を読むことによって「神様」の意味もはっきりしてくることだろう。三の場面で「神様」を含む文は、

　４０：使う人の身になって心を込めて作ったものには神様が入っている
　　　　のと同じこんだ。
　４０：それを作った人も、神様とおんなじだ
　４０：おまんが来てくれたら、神様みたいに大事にするつもりだよ。
　４０：そいで、大工さん、おみつさんのことを神様みたいに大事にした。
　４０：そうだねぇ、神様とまではいかないようだったけど、でもとても
　　　　やさしくしてくれたよ
　４４：この雪げたの中にも、神様がいるかもしれないね

　この６つの「神様」を押さえたところで

神様とはどんなものでどこにいるのだろう。

について考えてみた。子どもたちは「どんなもの」でという部分が難しかったようだ。個人で考えたあと、班でも考えてみた。

　このような班ごとの一覧表ができた。そこで一覧表を見ながら仲間わけをした。

この表を見て、これとこれは同じだというものはありますか仲間わけをしよう。　

　こう呼びかけて分類すると、ある程度のものに絞り込むことができた。
［どんなもの］
　Ａ：気持ちが込められているもの　Ｂ：一生懸命作ったもの　Ｃ：人を幸せにしてくれるもの
［どこにいる］
　Ａ：わらぐつの中　Ｂ：心を込めて作ったものの中

このようになった。そこでさらに

　［どんなもの］［どこにいる］のＡＢは全く別のものでしょうか。

と尋ねると〈どちらも同じ〉というつぶやきが返ってきた。つまり
［どんなものに神様がいる］気持ちをこめて一生懸命に作ったもの
［どこに神様はいる］心をこめて作ったものの中全部

こうとらえることで４４段落でマサエが“この雪げたの中にも神様がいるかもしれないね”と語っていることにも納得できる。つまり、心を込めて作ったものには神様がいる、というわけである。子どもたち個々の考えは、

• 一生懸命に作ったから。だから神様が入っていると思う。そうした一所懸命に作ったものの中に神様いると思う。
• 心を込めて作ったものの中に神様はいて、幸福や幸せを運んでくれる。
• 作った人の気持ちや思い、心が込められているものが神様で、そうした気持ちや思い、心が込められているもの全てに神様はいると思う。
• 形もなく見えないけれど、気持ちの塊で思いやりなど。そういう人の優しい心の中に神様はいると思う。おみつさんはとても優しい人だから、きっとおみつさんの心の中には神様いるはず。
• 使う人の身になって心を込めた人が神様で、そうして心を込めて作ったものには神様がいる。