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わらぐつの中の神様３

おみつさんはどんな人か？

森竹高裕

　二の場面では、心を込めて作ったわらぐつが大工さんに認められて、買ってもらったときのおみつさんの気持ちについて読み深めている。おみつさんの人柄について考えてみることにした。

　まずは、おみつさんがわらぐつを編む場面の音読をした。家で毎日読み込んでいるからか、とても読みが上手になってきた。次に

２１段落“その夜、おみつさんは考えました”〜２４段落“元気よく町へ出て行きました”の中で、おみつさんの気持ちを表していているところにサイドラインを引きましょう。　

とおみつさんの話したこと・したことを見つけていった。

◇２１段落
　・そうだ、自分で働いてお金を作ろう。そしてあの雪げたを買おう。

◇２３段落
　・なかなか思うようにいきません。
　・はく人がはきやすいように、あったかいように、少しでも長持ちするように
　・心を込めて、しっかりしっかり
◇２４段落
　・上からつま先まですき間なく、きちんと編み込まれていて、じょうぶなこと。

　このような言葉を見つけることができた。まだこの他にもないのだろうか？

２２段落はどうでしょう。おみつさんの気持ちが分かる言葉がないですか。　

　こう問うと「さっそく」が見つかった

◇２２段落
　・さっそく　おみつさんは仕事が終わって疲れていても、わらぐつをすぐに作ろうとしている感じがする。

　このように、おみつさんの人柄を表すようなことば見つかったところで、

おみつさんをひとことで表すとすると、どんな人だと言えると思いますか？

　言葉を手がかりにおみつさんの人柄に迫った。

• 人のことを考える人、自分の雪げたがほしくても雑にやらないで、ちゃんとやっている。自分のことより、まず他の人のことを考えてやっている。（はく人がはきやすいように、あったかいように、少しでも長持ちするように、のところから）
• ていねいな人（すき間なくきっちりと編み込まれて）
• 家族思いで優しい人。（うちのくらしだって大変なんだもの、買ってもらえないのも無理はない、子どもたちのなだめ役にならなければなりませんでした）
• しっかりしてる人　小さい妹や弟のなだめ役にまわらなくてはならない、と書いてあって、小さい妹や弟の世話をしていてしっかりしているなと思った。（そうだ、自分で働いてお金を作ろう。そして、あの雪げたを買おう）
• 人のことを考える性格（“心をこめて”のときおみつさんの気持ちは、自分がお金を出して買ってときに「うわっ、こんなのお金を出してまで、買わなければよかった」と思わないで「買ってよかった」と想像しながら作っているような感じがする。そんなおみつさんは、人のことを考えている。
• 一生懸命な人　おみつさんは、自分の決めたことを例えイヤでも一生懸命やる性格

　このような考えを班ごとに話し合った。その後、全員で話し合ったところ〈優しい人〉〈温かい人〉〈ていねいな人〉〈あきらめない人〉〈人のことを考える人〉という考えにまとめられた。