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一つの花 7

お父さんはどんな顔をしているか

森竹高裕


 さて、前回の授業では、駅のプラットホームにいるゆみ子たちとほかにも戦争に行く人を考えた。そこで、今回はお父さんの心情に迫ろうと、授業をした。これまでは、図のようにプラットホーム全体を見渡すような形で私たちの視点があった。今回はこの視点を目玉のような位置までもっていった。

お父さんが見送られるとき、お父さんはどんな顔をしていたと思いますか。

と、お父さんの表情を想像させた。出てきたものは
 ・まじめそう    ・さびしい    ・うらやましい
 ・かわいそう    ・悲しい     ・にこにこ
 ・心の中ではさみしいけどにこにこ   ・しーんとした顔
 
などがあげれた。どれが一番適当なのかをすぐに決めることができないので、よいと思うものに3回挙手させた。
 ・まじめそう(0) ・さびしい(2) ・うらやましい(0)
 ・かわいそう(1) ・悲しい(3)  ・にこにこ(0)
 ・心の中ではさみしいけどにこにこ(2)・しーんとした顔(1)
 
 ここから討論を始めた。さびしい・悲しいについてはすぐに全員一致で「いいだろう」ということになった。問題になったのは、 < 心の中ではさみしいけどにこにこ顔 > である。2人は、ゆみ子には泣き顔を見せたくなかったからにこにこしていたのだろうと考え、別の子は、 < 悲しければ泣けばいい > じゃないか、と考えた。
 
< 心の中ではさみしいけどにこにこ顔 > 2人

< 悲しければ泣けばいい > 1人

 このように < 悲しければ泣けばいい > 派は、自分の考えを最後まで述べることができた。このお父さんの気持ちをさらに深めていくことにした。


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