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問題づくりの中で、「女の子はちょうなのか？」という疑問が出された。そこでこの疑問をみんなで考えることにした。
〈ちょう〉〈ちょうではない〉の両方の考えが出されたので、考えを聞いてみることにした。
〈ちょうではない〉
・ちょうが急に見えなくなってしまって、もしまぼろしだったらちょっと怖いから。
・なみ木の向こうに見えなくなってしまいました、とあるからもう行ってしまった。
どちらにしたらいいのか迷っている、という子もいたので、友だちタイムで考えを深めてみることにした。
友だちタイムでは、自分の考えが深まったら黄色、友だちの考えがいい、なるほどと思ったら、赤い付箋に書いて色分けをしている。
・ふつうはバタンというけれど、言わなかったし「おります」と言うはず。
・迷っている。突然いなくなってしまうと幽霊みたいで恐い。
・女の子はちょうに化けて、ぼうしの中にいて松井さんがぼうしを開けて女の子が逃げて松井さんの車に乗った。
・男の子が来たら恐くて、女の子が恐くて「早く」といった。
このように友だちタイムで考えを深めたあとに、全員で話しあってみた。
〈女の子はちょう〉
・そこは小さな団地の前の小さな野原でした、と書いてあるから、そこにいたらちょうは女の子だと思う。
・ちょうは四角い建物には住んでいなくて、野原にいるはずだから。
・女の子がちょこんと座っていたのは、松井さんは優しい人なんだなと思ったから。
・菜の花横町ってあるかしら、と言っているのは、仲間のところへ連れていってほしいと思っている。
〈男の子から逃げたかったから〉
・早く行ってちょうだい、で急いでいる。
・女の子はふるえていると思う。
・ちょうのまま逃げていた。
・また捕まっちゃうと思ったから。
・車なら早く逃げられると思った。
・ともかく仲間のところへ行きたかった。
・お礼を言うことよりも、自分の命の方が大切だったから。
・「よかったね」「よかったよ」は、松井さんへのお礼じゃなくて、仲間と言い合っている。
このように〈逃げたかった〉からの意見が多く出された。友だちタイムで話し合った付せん紙を黒板に貼ってみるとやはり〈逃げたかった〉のところに貼られたものが多かった。こうした結果から、女の子は男の子から逃げたかったから松井さんの車にいたんではないか、とわかった。
．指導案