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三つのお願い

願いがかなうといいな

森竹高裕

国語の最初の単元は「三つのお願い」である。この単元では漢字の練習の仕方の読み方など、国語の授業の基本を教えている。授業ではまず、一つひとつの願いがどんな状況で願ったものかを確認していった。

一つめのお願い、二つめのお願い、三つ目のお願いについて、それぞれ「言った言葉・いつ・どこで・だれといたか」について文章から見つけて書き出してみよう。

下記のようなワークシートを用意し、これに書き込んでいった。

一つめのお願い
　話した言葉
　いつ
　どこで
　だれと

自分だったら何をお願いしますか。ぼく・私の三つのお願いを書こう。

こうした課題を出したところ、多くの子どもが「お金持ちになりたい」とか言った。それはそれでいいのだが。中にはこんな願いを書いてあった子もいた。

• 苦手な勉強をすべて得意にしたいというお願いをします。

この子は文を書くのが苦手な子だ。これまで何回か作文を書く宿題を出したが、ほとんど書けなかった。でもこんなにも健気な想いを持っているのだ。この思いをしっかり受け止め、苦手な勉強をすべて得意にしたいという。こうした想いを持つことだけでもう十分に苦手な作文を克服していると感じる。どの子もこうしたいいう想いを持っていることを確信した。
そのほか読んでいていいなと感じたのは、家族のことや健康のことが書かれた願いであった。家族のことを願うことはすべてにおける最優先だと思うが、素直にそう思える感性が素敵だと思う。

• やっぱり友達が大事だから、今より友達を増やしたい。手をいっぱい挙げて発表したいです。頭が良くなりたいです。
• 家族がが元気で健康な暮らしができるように。悪い人がいなくなるように。
• 戦争をなくす。サッカーの試合に出る。
• 私の三つのお願いは、一つ目は家族が健康でいてほしいことです。二つ目は、頭がよくなるようにということです。三つ目は友達をいっぱい作ることです。それぞれ理由があります。その理由は、家族が死んでしまったり、病気なっちゃったがかわいそうだからです。