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夕鶴 ２

よひょうの家はどんな家か

森竹高裕

　よひょうとつうの人柄と生活を読みとる学習をした。（３〜５の場面）

よひょうはどんな人だとわかりますか。

子どもたちの手がさっと上がって、
　・正直者
　・子どもと仲がいい
　・だれにも負けない働き者
　よひょうの人柄を押さえたあと

よひょうはどんな家に住んでいたか、絵で描いてみよう

と、紙を配った。子どもたちはかなり詳しく書き込んでいる。「まっ白な雪」「村はずれの一軒家」などの言葉をとらえていた。中には、「よひょうは、だれにも負けない働き者だから、ふつうの家より大きいと思う」という発言があった。

よひょうは、つうに「お嫁さんにしてくださいな」と言われ初めに何と思っただろう

こう問うとほとんどの子どもが「嬉しい」と考えた。「びっくり」と考えた子はわずか３名だった。そんなの当たり前じゃないかという顔をしている。ところが私が、

初めはびっくりした顔なんじゃないかな。証拠は４の場面にあるよ。見えていないけれどね

と、いうとみな目を皿のようにして、証拠を捜し始めた。「それって、あぶり出し？」といってきた子もいた。
　実は、つうの言葉のあとの空白部分（１行分あいている）がよひょうの驚き、心の変化（びっくりした→うれしい）であることを、読みとらせたかった。このことを説明したあとに

つうが、よひょうの家に来て、家はどうなっただろう。絵に書き足してみよう

　こう言うと、口々に「えー」「難しい」と一斉に叫んだ。こんな質問をされたことがなかったのであろう。ずいぶんと戸惑っているようだった。できた作品は
　
　このように、急にお金持ちになったのではないこと「よひょうの暮らしは楽しい、幸せなものに変わったことを十分に読みとった作品ができあがった。