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もうすぐ中学１年生

中学校はそんなに恐くない　

森竹高裕

　中学校の一日体験入学をよい機会としてとらえ、中学校生活について考える授業をおこなった。これから始まる中学校生活に夢と期待を膨らめてほしいと願った。

　まず事前に中学校のことで知りたいこと・心配なことをアンケートで集計した。その結果をまとめ一覧表にした。

中学校のことで知りたいこと、心配なことはありますか。

　アンケートの中から〈部活〉〈授業〉〈先輩〉〈友だち〉の４つを特にとりあげた。（◇は多数）

〈部活〉
　◇どんな部活がありますか？
　◇部活ではどんなこと（練習）をしますか？
　◇何時まで練習をしますか？　土曜日にもやりますか？
　◇練習はきついですか？

〈先輩〉
　・先輩にどんな態度をとったらいいですか。
　・目をつけられないようにするには、どうしたらいいですか。
　・どうすると、先輩に目をつけられますか。
　・ぐれている人は何人いますか？

〈授業〉
　◇どんな授業がありますか？
　◇英語はどういうやり方をしますか。英語は大変ですか？
　◇算数と数学は、どう違いますか。難しいですか？
　◇科目によって先生が変わりますか？
　◇どうすれば授業についていけますか？

〈友達〉
　◇誰かイジメられないかな
　◇仲のよい友達と別のクラスにならないか。
　・ケンカしてしまったら、どう謝ればいいか（休み時間が少なそう）

　子どもたちの疑問や不安をまとめた一覧表を作成して

中学校のことでいろいろと疑問が出てきました。兄弟や従兄、親などに中学校生活について質問をして話を聞こう。

と投げかけて、自分たちで調べることにした。子どもたちは知り合いの人からいろいろと教えてもらった。
　数日後、子どもたちが聞き取り調査をしたことをポストイットに記入し、それを模造紙に貼りつけ一覧表を作った。一覧表ができるとたちまちその前は黒山の人だかり。見てはいろいろ言い合っている。
　さてここまで準備できたところで授業をおこなった。聞き取り調査で意見が異なったものを取り上げ話し合うことにした。話し合ったのは次の３点である。

〈部活〉友達と一緒のものにはいるか？自分が入りたい部に入るか？
楽な部、先輩の恐くない部に入るか？自分が入りたい部か？
　　　　内申点がよくなる部に入るのか、自分が入りたい部か？
〈授業〉中学校の授業は本当に難しいのか。
〈先輩〉先輩の言うことはどんなことでも聞くべきか。

　班ごとそれぞれの問題について話し合ったあと、相談した内容について紹介し合った。

班ごと話し合ったことを紹介しあおう。　

〈部活：自分が入りたい部に入るべきか？〉

• 友だちは関係ないと思う。自分の好きなところへ入ればそこで友達ができる。
• 自分で決めた方がいい。友達と一緒に入ってやりたくないことをやるとおもしろくない。自分のやりたいことをやれば楽しくなると思う。

〈授業：中学校の授業は本当に難しいのか？〉

• 英語は難しいとお兄ちゃんが言っている。でもちゃんとやれば大丈夫。
• そうでもないと思う。自分の頑張りしだいで難しくもなるし普通にもなる。

〈先輩：先輩の言うことはどんなことでも聞くべきか？〉

• 悪いことは悪いといった方がいい。万引きとか死ねと言われてもできないから断った方がいい。
• 何でも言うことを聞くんじゃなくて、先輩と思ってつき合うんだけれど、いいと思うことはやって、悪いと思ったらやらない。
• 聞けることだけ聞けばいいと思う。万引きとかできないことは断る。断って目をつけられても気にしない。１０年たてばどうせおじさん、おばさんだし、いばっていられるのも今のうちだけ。

　みんな前向きに中学校のことをとらえているようだ。最後に「こんな中学生になりたい」という抱負を書いてもらった。また中学校生活を紹介した資料を配ると、みなじーっと熟読していた。さあ今度は中学校見学に出かける。