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学級の文化を作る 

 

森竹高裕



 皆でがんばったことがあるとビー玉を貯金しています。心の貯金箱が緑色のビー玉でいっぱいになったので「みどりパーティー」をしました。今回は紅白歌合戦でした。クラスの中央で紅組白組の二つに分け、歌うグループ、選曲などすべて自分たちで決めました。

 1週間ほど時間を取っただけで、あとはほったらかしだったのですが、開かれたパーティーを見ていてとても感動がありました。子どもが準備するものですから、見栄えは良くないし雑です。しかし会の底に流れているものが、何とも温かな雰囲気でした。声の大きさの他に振り付けも審査の基準に入っていました。そこで振り付けも一生懸命に練習をして発表しました。冷やかす子はもちろんいなばかりか、相手チームであっても手拍子をしたり、手を左右に大きく振って盛り上げようとしたりしていたりしていました。歌い終わった後には拍手や温かな笑い声が起きました。

 こうした雰囲気は担任一人がどうこうして急に作ったり変えたりできるものではありません。学級という一つの個性が長い時間をかけてつくり出してきた「こうしたい」という意思です。クラスの子どもたちは、半年間を過ごす中で、こうすることが自分たちにとって居心地がいいのだということを見つけてきたのでしょう。こうした心のあらわれは「学級の文化」だと言えます。先生に与えられたものではなく、つたなくても自分たちの力で楽しむための表れ工夫が見られた。パーティーが終わった後、何人もの子が「またやりたい」と言っていたのがよくわかります。こうした学級の文化を育てるためのお手伝いに私もまた協力したいと思っています。

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