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席につきなさい

森竹高裕

給食を食べ終わったよし子さんがクレヨンや色鉛筆をバラバラに落としてしまう。そこへ先生が帰ってきた。「席につきなさい」と２回言ったが、よし子さんは、まだ席に座らないでクレヨンや色鉛筆を拾おうとしたので、隣の席の男の子に、背中をドンと叩かれる。「先生の言うことを聞く」という価値と「ものを大切にする」という価値について考えさせた。
　
資料を読んだあとに

あなたはよし子さんのしたことに賛成ですか？反対ですか？

< 賛成 >１２人　< 反対 >２３人となった。双方の考えを聞いてみると
　
< 賛成 >１２人
　・落としたままでは拾われちゃうから。
　・わざと落としたわけではないからいい。
　・このままだとなくなっちゃう。
　・先生は、走り回っているような立っている子に言ったと思う。
　
< 反対 >２３人
　・先生の言うことを聞いていない
　・注意をしているのに、座らないから反対。
　・休み時間に拾えばいい。
　
このようにわいわいやっていると、< 賛成 >派から「落としたクレヨンや色鉛筆は親の命だから大切にしなくてはいけない」という発言があった。
　
ここで< 反対 >派の子たちは、迷ってしまった。よし子さんはふざけているわけではないのである。親の命と先生の言うことのどちらを大切にしていいのか、わからなくなってしまったようである。この発言が出たために　< 賛成 >12人→20人と増えた。
　
結局一つの意見にまとまらず、結論は一人ひとりに任せた。