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もし自分が癌であったとき、そのことを告知してほしいかどうか尋ねた。
< 告知してほしい > 1人
・教えてあげないと本人がどういう病気かわからない。気になっちゃうと思うけど、本人がわかっていないといけない
< 告知してほしくない > 3人
・伝えたらカレンダーとか破って「明日死んじゃうかも」と思っちゃう。ごはんも食べられなくなる。
・告知されると、よけい気になって怖くなる。何も言わないで置いてそのまま死んだほうがまし。小さい病気ならいいけど、癌ならいわない方がいい。きっとショックが大きい。
< 告知してほしくない >と考えるこの方が多かった。このような一般的な話題から、だんだん自分に関することになった。
・ぼくの場合は脳波とかとって、薬の量を増やすとか減らすとかお医者さんから話を聞いた。薬は体重によって量が決まって少ないと発作が起こっちゃうかも知れないから、量を増やすんだって。
・私は薬とかあんまり教えてもらっていないよ。
・薬の量が突然3個半に増えたことがあった。薬とか突然増えると病気になっちゃたのかと思う。びっくりするよ。
ここで遅刻してきた子が登場。彼女は < 告知してほしい > だった。
・私は場合によっては告知してもいいと思う。私は自分の体のことをあんまり教えてもらっていない感じがする。
自分の体のことはどんなことでも教えてほしいと考えていることがわかった。
・(一同)うん
・ぼくは薬が3回から2回に減ったときも教えてもらったし、ポンプが詰まったときも「大変ですよ」と言われたけれど、いろいろ聞けて安心した。
・自分のことだから自分で決めた方がいいよ。自分の体のことだから。いやなことでも「こうなりますよ」と教えてもらうと安心する。
と、ここで話題を癌にもどした。しかし、癌などの大病はまた各人とも違ったとらえかたをしていた。結局意見の変更はなかった。
・癌とか命にかかわるような病気はやっぱり言わない方がいい。もしかして失敗しちゃうかも。風邪とかはいいけれど、大きな病気は心配しちゃうよ。
最後に自分ではなく家族が癌だった場合について尋ねてみた。
< 自分が癌のとき > < 家族が癌のとき >
告知してほしい 2人 本人のみ告知 2人
しないでほしい 3人 家族のみ告知 0人
本人家族の両方 2人
朝日新聞(93/5/8)に厚生省発表の癌告知の実態調査が載っていた。これによると、死亡した患者に告知したのは全体のうち18.2%であった。