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与えられた命を悔いのないよう精一杯生きることをテーマに授業をおこなった。題材は「葉っぱのフレディ」という数年前に話題になった本を取り上げた。
語り口は、易しいがその内容には奥深いものがある。絵本を読み聞かせるにあたっては、一人に一台ずつパソコンを配り、美しい写真を見ながら読み進めた。教材に興味があるときには、メールを下さい。
春に生まれたフレディは、仲間とともに楽しい夏を過ごす。秋になり葉っぱ達は色づき始めて、一緒に生まれた同じ木の同じ枝の同じ葉っぱなのに１枚１枚が違うことをフレディは不思議に思う。
ここで同じように色づき始めた学校の正門のところにある桜の木の葉を見せた。
夏には濃い緑色だった桜の葉が、今は黄色・赤・オレンジ・茶と様々な色を見せている。形も大きさも虫の食われ方もそれぞれが異なり、１枚として同じ葉っぱがないとわかった。
ここで
・思うことや性格が違うから。
・誕生日が違うから。
・生まれつきが違うから。
・栄養の取り方が違うから。
子どもたちは個性の違いについてあげていた。「葉っぱのフレディ」では、親友がフレディにこう教える。「生まれた時は同じ色でもいる場所が違えば太陽に向く角度が違う。月の光、星明かり、１日の気温、何一つ同じ経験はないんだ」
仲間たちがどんどん散って落ちていきフレディは悲しくなり「ぼくはいやだ」と叫ぶ。しかしついにフレディにも迎えの風がやってきて、枝を離れるときが来た。
子どもたちの予想を尋ねると、全員がどちらかといえば〈嬉しい・満足〉だと予想した。そこでもう少し読み進めて、枝から落ちた時に使われている言葉からフレディの気持を推し計った。
フレディが降りたところは雪の上です。やわらかくて意外にあたたかでした。引っ越し先はふわふわして居心地のいいところだったのです。下線部の言葉から、やはりフレディは〈嬉しい・満足〉していることがわかった。
枝から落ちる（死ぬ）ことが嫌だったフレディが恐くもなく満足できたのは、どうしてなのだろう。一人ひとり各自のパソコンで絵本をもう一度読み返して、その理由を考えた。
・先に落ちていったみんなに会えるから。
・これまでに楽しい思い出がたくさんできた。変化の一つだから。
・ダニエルの言葉を聞いて安心したから。
・人間にいいことをしたし、全部自分のことをやりきったから。
・生命は永遠に生き続けるとわかったから。
どれもその通りである。自分ができることを精一杯する、人のために尽くす等、悔いのないように過ごしたから、とまとめた。ここで自分のことを振り返ってみた。
フレディを形どったカードに自分の思いを書き込み、黒板の木に貼り付けた。一人一人の思いも色も使ったステキな木ができあがった。
・みんな同じ木だけれど皆違う。人間も同じみんな同じようだけれどみんな違う。
・一人ひとりの気持が違えば行動も変わる。一人ひとりみな違うと思った。
・人も葉も違うけれど、同じように変化し続けるということがわかった。