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ホームページ作りは、ポートフォリオに通じるものがあると感じています。自分の実践の足跡は、そのままだと流星の尾っぽのように消えかけてしまいますが、ＨＰを作ることで自分の足跡を残しておくことができそうです。
一生懸命取り組んだ実践でも、私は時間がたつと忘れてしまいます。「うまくいったな」という手応えがあっても、あとから細かい部分を思い出すことができません。「あのときはよくがんばった」とか「ダメな授業だった」など感情の部分は覚えているのですが、肝心の発問・指示・資料などについて、記憶が曖昧になってしまうのです。
過去の授業を雄弁に語る人がいます。話だけ聞いていると、いいことづくめだし理想的です。私は話し上手ではないので、そういう人がうらやましいのと「どこまで本当かしら？」という思いが交錯していました。
自分の実践さえ話せないのは悔しい、忘れてはもったいない、記録を残しておきたい、そんな気持ちから学級だよりを書き出しました。新採２年目のことです。内容は、授業の記録が中心で、せめて一日に一時間分は教材研究をしようと努めました。
このときは、生活科第１期生たちとの記録を主に書きました。まだ誰もよくわからない生活科の授業を子どもたちと創っていくのはとっても楽しかったです。思い出は宝物になりました。記録の方はどう書いていいのかわからなかったので、我流でした。
その頃、授業の実践記録をちょこちょこ書きだしていました。「必ず盛り上がる発問集」という冊子を作ったのをきっかけとして本格的に実践記録を書くようになりました。
だんたんと手応えのある授業に出会えるようになりました。授業は教師一人ではできません。いい授業は、教師と子どもが協力して作り上げていく舞台のようなものです。自分が一生懸命考えた展開、それに応えてくれた子どもたち…、共有したステキな時間を忘却の彼方に追いやりたくはありませんでした。
そうこうしているうちに、インターネット時代に突入し、ホームページ作りが注目されるようになりました。今は、昔の学級だよりを引っ張り出してきてデータ化しています。
自分の実践をまとめて再構成していると、展開の甘かったところ・個性のようなものを感じ取ります。それがポートフォリオとよく似ているなと思いました。自分のいいところを見つけ記録していくことが、ＨＰづくり＝ポートフォリオだと思います。私は、基本的にボケの芸風であることもわかりました。
ＨＰを改めて見つめてみると、まさしく私と教え子たちの生活の足跡です。誰も知ることのない教室内の一コマではありますが、私にとっては（たぶん教え子たちにとっても）かけがえのない瞬間です。
自分の大切なものがたくさん詰まったものがポートフォリオであるなら、私のホームページもまた一つのポートフォリオだと思いました。