シリウス/ 理科 /


4年「電気のはたらき」2

森竹高裕

もっとプロペラを飛ばすためには




前回の授業で、プロペラ・電池1個・エナメル線2本を使って、プロペラを飛ばす実験をした。この教材はよくできていて、電池1個だけでは、プロペラが十分飛ばないようにできている。子どもたちも「もうちょっと飛んだらいいのになぁ」と感じていた。「もう少しプロペラを飛ばすようにしてみたいですか」と尋ねると「うん」という返事。

そこで

発問1 プロペラをもっと飛ばすためには、何をしたらいいだろう?
 

を考えた。子どもたちからの考えを大きく分けると〈エナメル線の数を増やす〉〈電池の数を増やす〉〈大きな電池を使う〉の三つになった。

〈エナメル線の数を増やす〉10人
 ・電気の通り道を増やせば、モーターへの道が増える。だからよく飛ぶと思う。
 ・一回でたくさんの電気が流れる。
 ・いっぱい電気が流れる。
 ・電気のくだが増える。
 ・エナメル線4本だとパワーがいっぱい流れる。

〈電池の数を増やす〉24人
 ・電池の数を2つにすればいい。
 ・1個より電池2個の方が速くなる。
 ・モーターを増やせばいいという人もいるけれど、モーターじゃなくて
  電池を増やす。
 ・前に豆電球をやったとき、2個にしたらよく光った。
 ・モーターは電池で動いているから、2個の方がいい。

〈大きな電池にする〉1人
 ・小さな電池より、大きい電池の方がよく回る。

このように三つの方法が出てきたところで、実際にやってみることにした。


実験1 どのやり方がよくプロペラが回るか試してみよう。 
 

あれこれ試しては楽しそうである。プロペラが飛ぶと「おぉ」という歓声があちこちからあがる。子どもたちの様子は

 ・電池の大きさを変えて、プロペラがよく回るかどうか実験していた。
 ・小さな電池(単三)でも、大きな電池(単一)でもプロペラの飛び方
  は変わらないと気づいた。
 ・プロペラがうまく飛ばないのか、4人でイライラをしている様子が見られた。
 ・乾電池を6個もつなげた。エナメル線を電池につなげると、シューン
  と勢いある音がして、プロペラは一気に天井まで飛んだ。「おぉ」と
  いう歓声があがった。
 ・「プロペラが飛ばない」「飛ばない」と困っていた。様子を見にいくと、
  次の学習につながるつまずきをしていた。(電池の向きが逆になると
  プロペラのまわる方向が逆になること)
 ・乾電池の大きさを変えて試していた。大きさは関係ない、気づいた。

このようにたくさんの実験(遊び)をやったあと


発問2 実験をしてわかったこと・思ったこと・考えたこと
 
・電池の数が多いことよく飛んだ。私の思った通り、電池が多ければ多い
  •  ほどよく飛んだ。もっと多いともっと飛ぶと思うよ。
  • 電池を何個も何個もつないでいって、風の強さが強くなっていって、私は「これで壊れなければいいけど…」と思いました。
  • 小さな電池(単三)を一つ使って回してみたら、なぜか飛ばなかったけれど、三つやったら飛んだ。
  • 電池の数を増やしていったら、いっぱい飛んでいった。蛍光灯にあたって跳ね返った。
  • 実験して〈電池の数〉がよく飛んだ。初めはうまく飛ばなかったけれど、先生が「反対にしてみれば」といって、反対にしてみたらよ飛んだ。
  • 電池は多くすれば多くするほど、電気の力が強くなることがわかりました。


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