維新の人々の願いは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 森竹　高裕

ペリーの来航によって、江戸幕府が揺らぎ始めた。このときに大活躍したの
が、明治維新を起こした若き志士たちである。どんな願いを持ちどんな国を
めざしたのかのであろうか。明日の日本を担う若者たちと話し合った。

黒船の来航によって幕府は「どうしよう、どうしよう」と動揺 発問１　していました。このとき幕府を倒そうとした人々がいました。 　　　　その人々は士農工商のどの身分の人だったでしょう。

< 武士 >　２人　　　　< 農民 >　32人　　　　< 工商人 >　０人

予想で手を挙げさせると一番多かったのが、< 農民 >であった。そこで時代
を変えていったのはどんな人々かを資料集で見ることにした。

資料集の人物事典を見てみましょう。坂本龍馬、勝海舟、西郷 説明１　隆盛、大久保利通、木戸孝允といった人々がいますね。この人 　　　　たちが新しい日本を作った人たちです。みな身分の低い武士だ 　　　　ったのです。

このように下級武士が、明治維新を起こしたことを簡単に説明した。新しい
日本をつくりたいという理想を求めた若者である。さて今度は自分の将来について目を向けることにした。

発問２　あなたは将来、こんな日本になってほしいという願いや希望が 　　　　ありますか？

< 平和のこと >
　・事件のない平和な国　　　　　　・事故が少ない
　・犯罪のない日本　　　　　　　　・地震などの災害を防げる日本

< 税金のこと >
　・消費税５％がない日本　　　　　・税金を少なく
　・消費税がなくなってほしい（多数）

< 工業のこと >
　・工場からの煙が少ない　　　　　・排気ガスが出ない
　・外国との貿易もうまくいける　　・一家に一台飛行機がある
　・煙のない日本にしたい　　　　　・一日でお金のはいる日本

< 平等のこと >
　・みんなが平等になる　　　　・誰もが自由にいろんなところに行ける　

< 自然環境のこと >
　・木をあまり使わない日本　　　　・もっと木のある日本
　・自然を大切にする

< そのほか >
　・子どもでも免許が取れる日本　　・楽に一日が過ごせる

たくさんの願いが出された。どれも素敵な願いである。こんな願いが本当に
かなえられる国になってほしいものである。明治の人たちも、現代の私たち
と同じような願いを持ったのである。整理しながら、次のようにまとめてい
った。

< 平和のこと >→徴兵制（明治時代では）
< 税金のこと >→地租改正
< 工業のこと >→殖産興業
< 平等のこと >→四民平等
< 自然環境のこと >

今も昔も、国の将来へかける願いはそう大きな違いがあるものではないこと
がわかる。これに廃藩置県を加えて、５つのグループを作った。自分が一番
調べたい項目を選んで、調べ学習をおこなうことにした。

指示１　明治の志士たちの願ったことについて、調べてみよう。