森竹高裕
「人がいやがることを言ってくる」という声に応えてした授業。
相手の気持ちを自分に置き換えて、誰に対しても真心を持って接することが大切であり、友達への接し方を考えた。 「みんないい加減にしないか。大木くんはなりたくてなったんじゃないんだ」という言葉が心に響く。 資料を読み聞かせたあとで
全員が〈なりたくてなったわけじゃない。嬉しくない〉と答えた。 ・ぼくも前に茶髪と言われた。スイミングで色がこうなってしまう。と ても嫌だった。 ・私は体が小さいでしょ。成長が遅いだけなのにチビと言われて嫌だった。 ・階段から落ちて足が悪くなったのは仕方がないこと。 このように“なりたくてなったわけではない”に注目した発言が続いた。そこで私自身、中学生のころ眉毛の薄かったことをからかわれて嫌な思いをしたことを話した。
自分のことをみんなの前で話すのは勇気がいるものである。楽しい話ならともかく、コンプレックスを感じている場合もある。数人の子が自分のことを話してくれた。 話したくても話しづらい子もいる。そんな子のために、用紙を配り話せなかったことを書かせた。 ・１年生のころたまに「デカ」と言われて、好きで大きくなったわけでは ないのに言われてすごく嫌な気持ちになったので、大木君の気持ちは少 しはわかります。 ・茶髪と言われて、僕はなりたくてなったりじゃないのに、誰かが一人言 うとみんな続いて言ったから嫌でした。僕の今の気持ちは、もう少し人 のことを考えてほしいです。 ・私も鼻がつぶれているけれど、決してなりたくてなったりじゃないから 嬉しくない。私と一緒の体のことだからその大木君の気持ちがすごくわ かる。 ・僕は幼稚園のときお父さんが勝手にやって髪の毛が茶髪になっで茶髪で 言われて、好きでなったりじゃないのに茶髪で言われて嫌な気持ちにな ったからすごく嫌だった。 ・私はほっぺたが赤いからって、リンゴ病って言われたり、毛深いからっ て毛が長いといわれるのはとても嫌です。自分が言われたことがないか らって言うはよくないと思った。 ・自分もチビとか言われたことがあるけれど、別にチビになりたくてなっ たわけではないのに言われるとすごく悲しい気持ちがあふれるな。自分 はチビでも本当のことは言ってほしくないから言わないでほしい。 ・なりたくてなったわけではない体のことを言われるととても嫌な気持 ち。 |