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６年 社会 私たちのくらしと政治 １２ 〜ひどひど憲法を作ろう〜 森竹 高裕 前回の授業では自分の好きな憲法を選んだが、今回はひどい憲法を作ること にした。
子どもたちはこの呼びかけに大喜び。張り切ってニセ憲法作りに取り組んだ。 子どもはニセもの、まがい物の類が大好きである。さて、子どもたちが作っ たひどひど憲法はどんなものだろう。 ・全て国民は、個人として命令され、その命令に従い、国民の考えは何も 取り上げられない。 ・全て国民は平等ではなく、〜社会的関係において差別される。 ・必ず戦争をし、一生続けます。 ・訴訟に関する手続きは、必ず一人でやること。 ・集会や出版は絶対にしてはならない。 ・借金するな、金のない奴は死ね。悪いことをしたら、とにかく死刑。 ・憲法は自由を保障しません。 ・いかなる奴隷的な拘束を受けます。 ・天皇の意見は、絶対に聞かなければいけません。 ・全て国民は、個人として尊重されません。 ・結婚は親の決めた相手以外とすることを禁ずる。両性の合意は関係ない ・宇宙に行った人は戻ってきてはいけない。 ・天皇の言うことを聞かないと、天皇からの体罰を与える。 一つ発表されるたびに「ひどい」「ひどすぎる」の声があがった。確かにこうしてみると、ひどい。こうして一通り出たあとで、
この問いに子どもたちはびっくり。アメリカ、ドイツ、フランス…など、一 斉に世界に国々の名前があがった。どれもはずれである。 最後の方でヤケクソで「日本」と言った子がいた。「正解です。日本は日本 でも、いつの日本でしょうか？」 ・昔の日本だ 昔の日本の憲法（大日本帝国憲法）に気づいた。資料集を見て、比較すると 日本国憲法とずいぶん違うことがわかる。主権は天皇にある、国民の権利は 制限がある、だと必ずしもいいものではないことがわかった。こうして比較 することによって、現在の日本国憲法のよさをより理解することができた。 日本国憲法 大日本帝国憲法 公 布 1946.11.3 1889.2.11 つくった人 国 民 天 皇 主 権 国 民 天 皇 天 皇 象徴として 国の元首、神 国民の権利 犯すことができない 制限がある 国民の義務 納税、勤労、教育 兵役、教育、納税 戦 力 戦力は持たず、戦争はしない 軍隊を持ち兵役の義務がある 国 会 衆議院、参議院 衆議院、貴族院 内 閣 国会で内閣総理大臣を選ぶ 議会と関係なく内閣を作れる 裁判所 国民の信任による裁判 天皇の名による裁判 改 正 国民投票 天皇だけが改正できる |