５年　　社会 　 　　　自動車を作る工業 ４　〜 １分で１．８台の車ができるか 〜 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 森竹　高裕 　 　 　たくさんの車を効率よくつくる工夫を考える授業をおこなった。 　 　一日に作る台数と作業時間。作業している時間がどのくらいであるかを尋ねると、２０時間ということだったので、 　 指示１　スズキ自動車では、１分に何台くらい車ができているか計算　　　　　しよう。 　 　 ８０００＋１４０００＝２１０００台　ですから、２０時間でわると、 ２１０００÷　２０　＝１０５台／時　　　　　　１分あたりでは、 　１０５　÷　６０　＝１．８台／分 　 発問１　部品では１万５千から３万もあるのに、本当に１分間で車が　　　　　１．８台も作れるのだろうか 　 　 　ほとんどの子が、直感的に < そんなこと無理 > と考えた。分解するだけでも相当の時間と労力を使っているのである。 　 < そんなこと無理 >　２７人 　・ベルトコンベアーは人が歩くのよりも遅いから無理だと思う 　・ベルトコンベアーはのろいし、それにたくさん部品を組み立てている 　　から。 　・ベルトコンベアーは、人が歩くのより遅い。 　 < 工夫すればできる >　７人 　・機械がたくさんあったから、できると思う。計算の結果もそうなって 　　いるから 　・ロボットが３７．７万台もあるから、やろうとすればできると思う。 　・資料集を見ると工場の中に、赤色と青色の線がある。これが組み立て　　ラインのことだと思う。 　 　とワイワイと意見の交換をした。< 工夫すればできる >　の子たちがベルトコンベアーのスピードを計算したら、時速１８０ｋｍということがわかり、「わー、これじゃダメだ」と残念がる一幕もあった。 　 < そんなこと無理 >　２７人→１４人 　・１分間で１．８台というのは第一工場、第二工場で車の完成する間隔 　　のことで１分に１．８台作ってしまうわけではない。 　・ミニ四駆とか作ってみると、とても１分で１台なんか作れないから無　　理。 　 < 工夫すればできる >　７人→２１人 　・ミニ四駆とかは、作る人が下手だから。ハハハ。でも工場の人はみん 　　なプロだから、そんなことはない。 　・教科書とか見ると、小さな工場で、シートなどある程度のものを作っ 　　ておいてそれをスズキとかの工場へ運び込み組み立てて完成させる。 　・組立をしているラインが何本もあるから。 　 　組立ラインのことに気づいた子たちが出てきたので、< 工夫すればできる > の意見がやや増えた。最後に教師が補足説明をおこなった。 　 　　　　Ｔ君たちが言っているように、１つのベルトコンベアーで１　　　　　分間に１．８台も作ることはとても無理ですね。でも工場の　　　　　なかには、組立ラインが何本もあります。スズキ自動車にも　説明１　組み立て中のラインがありましたね。組立ラインを何本もつ　　　　　くることによってたくさんの自動車が１つの工場で生産でき　　　　　るようになります。だから計算の上では、１本のラインで１．　　　　８台／分の生産ができるようになるのですね。実際に１本の　　　　　ラインの始めから終わりまでは１０時間かかるのですね。