重さくらべの第３回目は、形を変えたときについて考えた。まず取り出したのは新聞紙である。四つ折りにした一枚の新聞紙がどちらも同じ重さであることを確かめた後
ファーストインプレッションは〈四つ折り〉２名、〈同じ〉１名であった。そこで新聞紙をぐしゃぐしゃとよく丸めて、ぎゅっと固めて手触りなどをよく確かめてファイナルアンサーを尋ねてみると意見が変わった。
〈どちらも同じ〉１名
・やっぱり丸めても丸めなくても、最初に量った時と同じだから一緒だ
と思う。
〈丸めた新聞紙〉２名
・折りたたんだのは新聞が集まった感じじゃなくて丸めたのは集まって
いるから。
・丸めると中心に力が集まる感じがする。
最初とはずいぶん予想が変わっていた。そこで大実験。結果はどちらも同じであった初めと意見を変更した子は悔しそう。
第２回戦は粘土である。
ファーストインプレッションは〈元の粘土〉２人 〈同じ〉１人であった。手触りのよい小麦粉粘土をよく伸ばして細長くした。ファイナルアンサーは
〈元の粘土〉１人
・伸ばしてしまうと、中の空気が抜けてしまうから。
〈どちらも同じ〉２人
・粘土は伸ばしてはみ出しても重さは変わらないと思う。
・少しくらい天秤からはみ出してもカクンと傾くことはないと思う。
いざ勝負！の前に〈同じ〉に意見を変更した子がいた。友だちの考えを聞いて考えが変わったようだ。実験をしてみるとどちらも同じであった。「意見を変えてよかったぁ」と胸を撫で下ろしていた。
第３回戦は積み木である。どちらも同じ重さであることを確かめてから
ファーストインプレッションは〈どちらも同じ〉２人 〈縦に置く〉１人 であった。積み木を触った後に考えを尋ねると
〈どちらも同じ〉３人
・縦にしても横にしても同じ重さだったから。
・積み木を立てても立てなくてもものが同じだから。
〈縦に置く〉１人
・縦に置いた積み木は下に重さがかかっているから。
| ファイナルアンサーでは３人とも〈どちらも同じ〉と予想した。すると、縦に置いても横に置いても、どちらも同じ重さであることがわかった。 | |
第４回戦はアルミホイルである。
| 似た問題を続けていくとだんだん重さについての考え（概念）が作られていくようだ。今回は全員が〈どちらも同じ〉と予想した。結果もやはり同じ重さであった。このように問いを繰り返しながら物についての見方、考え方を形作っていく。形を変えても変えなくても重さは同じことがわかった。 |  |