私が子どもに願ってやまないこと。それは「自分を好きになる」ことです。人は全てにおいて平等ではありません。人それぞれいろんな事情を背負って生きています。時には他人と比べて「なぜ、自分ばかり○○なんだろう」と悩むことだってあります。

明るく前向きに人生を歩んでいる人は、はつらつと魅力的です。これは「何かができる」とか「何かに大変優れている」という能力の差ではなく、その人の心の持ち方に違いありません。自分と他人を比べたらきりがありません。私たちは、上を見たり自分と他人を比べ始めると、たちまち劣等感に取りつかれてしまいます。「もっと〜だったらよかったのに」「なぜ自分は〜でないのだろう」こんなとき人は自分を見失ってしまいます。

自分の価値を周りの人との位置関係で決めるのではなく、「自分は自分でいいのだ」「できることを、精一杯やればいいんだ」と、腹をくくったとき、人は肩の力が抜け心豊かに生活を送れるのではないでしょうか。

心の豊かさからくる幸せとは何でしょう？ 心豊かな生活は、その人の生きる姿勢にかかわってくるように思います。自分を愛することはとても難しいことです。その意味がわかればわかるほど難しい。自分を受け止め、受け入れ、自分のことを好きになってほしいと願ってやみません。自分の成長は、決して自分一人で育ってきたものではなく、まわりの人が温かく見守ってくれたものでもあるのです。