「樹」
       村野四郎


(著作権を配慮し、詩の掲載を控えています)

 

卒業まであと18日となりました。私がこの子たちと初めて出逢ったのは、3
年生の4月でした。ペア遠足で雨に降られ、学校まで走り続けて帰ってきたこ
とを覚えています。また、幼い頃の写真も見せていただきました。入学式で
は、かしこまった顔をして写真に映っていました。あの日からもう6年が経つ
のですね。この成長を、誰かに向かって感謝したくなります。

先日、保健の授業をしました。思春期を迎えた少年少女たちへメッセージを贈
りたくなったのです。私は子どもたちに、自分のことを好きになってほしい、
と願っています。自分を好きになるということは、勝ちとるに難しく育むに難
しいものですが、人が人らしくあるのは、自分を愛せるときではないでしょう
か。

卒業式の日、少年少女たちは証書を手に正門から颯爽と歩みだしていくことで
しょう。その後ろ姿を見つめつつ、私は若木の健やかな成長をそっと祈りま
す。いい卒業式にしたいですね。

 

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