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風は冷たく手は凍えますが、冬の山を見ていると体中が引き締まってきます。気高い気持ちでいっぱいになります。
あの山がうっすら桜色に染まるころ、私たちも進級します。ほどなく、里の桜も一斉に芽吹きます。忘れ去られていた桜が、また人々の目を楽しませてくれます。
今、ザリガニは川の底。新しい自分に生まれ変わるために、じっと過ごしています。殻を脱ぐのはなんと勇気がいることでしょう。脱いだ直後は透明の、弱点だらけの柔らかい体。
でも、一枚一枚と自分の殻を破ることでしか大きくはなれません。じっと静かに過ごすときに成長があります。忘れられているときが、自分を見つめ充実させるときであることを、桜もザリガニも知っているのでしょうね。
私も古くて固い殻を一枚脱ぎ捨てようと思います。身軽になって子どもたちと軽やかに歩みたいと願っています。今年もどうぞよろしくお願いします。
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