６年　　国語

　　　ちょうの行方２　〜裕太は陽子のことが好きなのか〜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 森竹　高裕

気になる文としてあげられた38文についての検討をおこなった。

発問１　陽子の胸がつまりそうになったのはなぜでしょうか。

子どもたちの考えを分類していくと、大きく次の３つにわかれた。

< 裕太が変わっていないから >　１１人
　・33文に「変わっていないんだ」と書いてある。
　・36文「こんな風にいつだってシャツは服の間からはみだし、靴下はずり
　　落ちて〜」小さいときから裕太はちょうに夢中だったから、裕太はだら
　　しがなさすぎる

< お別れだから >　１０人
　・陽子は引っ越ししてしまって、裕太に会うことができなくなってしまう
　　から、胸がつまってしまったと思います。
　・46文「変わっていないんだ」陽子が引っ越しするのに、裕太の声が悲し
　　くなったりしていないから
　・このまま変わっていない裕太を見て、お別れしていいのかという気持ち。
　・裕太が変わっていないのを見て、小さい頃のことを思い出して、お別れ
　　したら、悲しいから胸がつまったと思います。

< そのほか >　１１人
　・ちょうが重そうに羽をゆらしたから（３人）

　話し合いを始めるに当たって、「胸がつまる」の意味を確認した。
【胸がつまる】喜びや悲しみで胸がいっぱいになる。
すると、こんな疑問が出された。

・「喜びや悲しみ」とあるけれど、陽子はちょうを見つけて喜んでいるのか、
　お別れだからかなしいのかよくわかりません。

発問２　陽子は喜んでいるのですか、悲しんでいるのですか

大多数が、< 悲しんでいる > であり、< よくわからない > は数名だった

< 悲しんでいる >
　・ぼくは悲しんでいると思う。38文には「ふと」とあってこの意味を調べ
　　てみたら、「その時に気づく」とありました。だから気づくのはこの
　　「ふと」よりも前にあると思う。この38文の前には、嬉しくなるような
　　文はないから、悲しんでいると思う。