地元の科学館にサイエンスミュージアム研究会という会があります。小、中、高、大学、市民で科学教育に興味がある方が会員となって子どもたちのためにボランティア的に活動する集まりです。
活動についての話し合いの中で、教員の力量を上げるためにはどうしたらいいのだろう、という話が出ました。学校の勤務時間の中だけで、力量を上げるには限界があり自分の時間とお金を使って、自主的に学ぶことが、その近道だと思っています。シリウスもまさしくそうです。どれだけのことを学ばせていただいたかわかりません。
しかし、その自分の時間とお金を使うことを、全ての教員に求めることはできません。家庭やその人の事情によって、来たくても来られない人だっています。
思うに、力量を上げるには、自分が知った有益なことや、実践してためになることを、自分の職場にいる身近な人に伝えることが大切なんだと思いました。こうした口コミ的な伝搬を広めていくことが必要なのだな、と感じました。
以前は、自分の時間とお金を使って学ばない人なんて…、という思い上がりが、自分の中にありました。しかし、そうしたくてもできない人もいることがわかるようになりました。ボク自身、全ての自主研修会に出ているわけではありません。気がノらないものは、適当な理由をつけて欠席します。
自分の時間とお金を使うことでしか、成長はない、という思いに変わりはありませんが、それを全ての人に求めることはできません。
サークル、その他自主研修とは無縁な先生ですが、あるレポートの中に「授業がうまくなりたいです」という一文があり、そのいじらしい
・ 殊勝な気持ちに触れ、ハッとしました。ほとんどの教員は、授業がうまくなりたいと思っているし、成長したいと思っている。でもそれを勤務時間の中で、肥やしにすることができません。
ボクが今できることは、これまで自分でつかんできたよい方法を身近な人に伝えること、と考えるようになりました。もちろん、これだって、その人の好みというか、その人に合うやり方・合わないやり方がありますから、押しつけはしないようにしています。
今度、○○をしたいと思うんだけれど、どうしたらいいですか？と聞いてもらえるような自分になっていかなければ、と思います。